「カンブリア宮殿」「あきらめない人の」車いす・”コギー”を開発した鈴木堅之さんの開発秘話!

テレビ

こんにちは。ハルです。

今回は、”あきらめない人に贈る” 『魔法の車いす』です。

” 自分の足で漕ぐ、リハビリ用の車いす” があるそうなのです。

自転車に乗るように、足で漕ぐ、、、

脳卒中や事故などで下半身に麻痺が残っていても、自力で漕げるというものです。

これを開発した  鈴木 堅之(すずき けんじ)さんについて見ていきましょう。

鈴木 堅之(すずき けんじ)

引用:SUPER CEO https://superceo.jp/tokusyu/hirameki/100165

鈴木 堅之(すずき けんじ)

1974年 静岡県伊豆出身。

1996年 盛岡大学文学部卒業。

2001年 知的障碍者更生施設、理学療法士養成学校を経て、山形県内の公立小学校教員となる。

2003年 医療ベンチャー企業FESに入社。半田康延教授と足こぎ車いす初号機に出会う。

2008年 東北大学発ベンチャー企業TESSを設立。社長に就任。

著書に『風きって進め 魔法の足こぎ車いす』(日本評論社)がある。

車椅子との出会い

鈴木 堅之(すずき けんじ)社長は 伊豆出身ですが、宮沢賢治に憧れて

盛岡大学に進学されています。

その後、公立の小学校教員になった鈴木さんは担当したクラスに

車いすの生徒がいたそうです。

たまたま見たテレビで、東北大学の半田博士のグループが開発し研究中だという

”足こぎの車いす”を見た事がキッカケとなり、鈴木 堅之さんは動き出します。

「障害があり車いすに乗っている児童のいるクラスを受け持っていました。

その子は運動会や遠足といった楽しい行事への参加が難しい。

そこで、何らかの形でそういった行事に“自分の力で”関われる手段はないかと

探していたところでした」

「そのときはまだ今のCOGYのようなものではなく、

一般的な折り畳みの車いすを改造してペダルを取り付けただけのものでした。

でも、足が不自由な方がそれに乗ったら、スーッと動き出したんです」

自分のクラスの子に使わせてみたい

引用:fabcross https://fabcross.jp/interview/20220502_cogy.html

COGY(コギー)

引用:https://www.youtube.com/watch?v=kDg5nzKRp1o

『足こぎ車いす』ー よくよく考えると矛盾している足で漕いで移動する車いす。

足が不自由な人が乗るはずの車いすをなぜ、足で駆動するのか?

どんな仕組みで動かない足でこげるのか?

ニューロモジュレーション ー 不自由な足でこげる理由

実のところ、COGY をこげる可能性があるのは、

片方の足が少しでも動かせる動かせる人に限られるのだそうです。

ー 半田教授の説 ー

それは、片方の動かせる足でペダルを踏むと、もう片方の動かない足が体に引き寄せられる。

その動きが、人の脊髄にある『原始的歩行中枢』を刺激して、

”反射”によって 動かない方の足がペダルを踏む形で前へ進む。

(ニューロモジュレーション)”神経調節”

「人の体の機能を改善できるのは薬や手術だけではなく、

別の面白い道があるのかもしれないというお話でした。

それが本当なら、いろいろな方に希望を持ってもらえる製品にできるのではないか。

とにかく、こんな素晴らしいものを大学院の研究室にだけ置いておくのは

もったいないと思ったのです」

人材ゼロ・資金ゼロ

半田教授と連絡を取り合うようになったその後、

大学ベンチャーを設立する際に鈴木さんにも声がかかり営業職として入社します。

最初の『足こぎ車いす』は重さ80キロで、ものすごく大きかった

しかも、価格が300万円

いかにも研究用といったものを売ろうとしていました。

ほかの製品を販売する傍らで、なんとか売ろうと走り回りましたが、

結果は悲惨なもの……。話さえ聞いてもらえないありさまでした」

引用:SUPER CEO https://superceo.jp/tokusyu/hirameki/100165

「足こぎ車いす」の販売は悲惨な結果で、、、、

結局、大学ベンチャーは解散してしまいます。

しかし、どうしてもこの「足こぎ車いす」を世の中に広めたかった

鈴木さんは、大学と研究者にかけあって その『知的財産権』を譲ってもらい、

株式会社 TESS を設立しました。

当初は、「知的財産権」は有るものの、製造する資金も、作ってくれるメーカーも、

人材も、事務所もなかったそう。

人材は、「足こぎ車いす」の動画を見て感激し、共感してくれた

優秀な営業マンとコンサルタントをスカウトすることに成功!

資金調達は、難航したあげくに、ようやく知人から商工会議所紹介してもらい、

その口添えもあって融資を受けられるようになったそうです。

製品化へ向けて、設計と製造を請け負ってくれるメーカーを探しはじめますが、

どの車いすメーカーからも断られてしまいます。

足が動かない人は、手こぎか、電動の車いすが常識だというのです。。。。

最後に残ったのが、「パラリンピック」の競技用の車いすを手がける

” オーエックスエンジニアリング ”というところ。

「技術力は随一。職人集団といった感じの会社で、交渉は一筋縄ではいきませんでしたが、

心意気でしょうか、最終的に請け負っていただけることになりました。

開発にあたっては、機動力を上げるため、フォークリフトや戦車のように

その場で回転できる“超信地旋回”を可能にするよう要望を出しました。

設計者の方は、ゼロ戦にヒントを得て、前2輪・後1輪の逆三角形にし、

後輪を操縦することで実現してくれました」

引用:SUPER CEO https://superceo.jp/tokusyu/hirameki/100165

こうして、コンパクト軽くスタイリッシュなペダル付き車いす、

『Profhand(プロファンド 後に COGY と名称変更 』が完成です!

自分の足でこげる ー 自信や希望につながる

「足こぎ車いす」を量産化して市場に投入したのは2012年。

そこから「COGY」(コーギー)へと名称変更してマーケティングにも力を入れた事で、

広く一般に知られるようになりました。

実際に COGY を使った人達からの手紙やメールが届いているそうです。

「自分の力では移動できないと諦めていたけれど、諦めなくていいんだと思えるようになった

「立って歩くことはできないけれども、COGYでこれだけ動けるのだと分かり、

少し希望が持てるようになった

引用:fabcross https://fabcross.jp/interview/20220502_cogy.html

「COGY」は、リハビリや機能回復のためのアイテムとして開発されたもですが、

実際に使っている方達の気持ちの変化が現れてくるようです。

「乗っていると気持ちがいい」

「自分で自分の体をコントロールできているのを確認できるのが嬉しい」

最初、研究室にあった「足こぎ車いす」は、見た目がいかつくて近寄り難く

誰も使おうとしない代物でした。

車いすに乗っている方の中には、「自分が車椅子に乗っているのを見られたくない」と

思っている方が多くいらっしゃるそうです。

人の手を借りなければならないとか、機能重視で見た目には気を使われていない

一般的な福祉機器には 地味なイメージがあって、どうしても抵抗感を持ってしまう事があります。

だからこそ、「かっこいい!」「乗ってみたい!」と思うようなデザインであることは

とても重要な要素なのです。

COGYは、一目見ただけでは車椅子とは思わないデザインです。

新しい自転車かな?  という感でしょうか。。。

世界への展開を見据えた取り組みとともに、シナネンサイクルが運営する自転車販売店

「ダイシャリン」でCOGYの販売・メンテナンスを開始しています。

(レンタルもしているそうです。)

引用:fabcross ダイシャリン和光店 https://fabcross.jp/interview/20220502_cogy.html

まとめ!

どうでしたか?

今回の「あきらめない人の車いす」COGY。

開発・製造販売をたった1人で現在の形に進化させた鈴木代表の

「あきらめない」心が世に出した「あきらめない人の車いす」です。

プロモーションの動画を見てみると、体を自由に動かすことが難しい人たちにとって、

「自分の足を使って前に進む」という体験や感覚が計り知れないほどの

大きな希望につながっているのを感じませんか?

本人やその家族の方々の表情を見ていて、思わず涙が出そうになってしまいました。

何年もの間寝たきりだった方や、脳梗塞・脳卒中などの病気や

事故で半身に麻痺が残ってしまったりで一度はあきらめてしまったかも知れない

方達がこんなにも嬉しそうに顔を輝かせているじゃあないですか。

個人差もあるそうですが、足のリハビリの効果が表れて行動範囲が増えることで

他の人とのコミニュケーションが増えて元気になってくる。

他にも、外に出る機会が増えた、自分の足で歩けるようになった、

登山をしてみた、海外旅行に行った、、、、、

驚きのリハビリ効果を見せている方が沢山いるとのこと。。。

手術や薬でもない治療 ー まず、「あきらめない」気持ちを持てるようになる。

とてつもなく、素晴らしい治療だと思いませんか。。。

鈴木代表のもとへは、購入者からの喜びの声が届いているそうです。

「自分自身の足で動ける喜びを感じます。」「明日も乗りたくなる。」

それでは、また。

アイキャッチphoto by ダイシャリン https://ec.daisharin.co.jp/products/cogy-red

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